WE300Bシングルアンプの音源として、マランツCDプレーヤーCD34を常用しているが、直接ではゲインが足りない。
最初はタムラのインプットトランスTKS-24を使用していた。このトランスは600:100000Ωという昇圧比を誇る物である。周波数特性も極めて良い。
ところが、どんな工夫をしても低域のエネルギー感が足りない。
そこで考えたのが、さらに600:600Ωのインプットトランスを2段追加した3段結合である。
こうすると、トランスの「貯め」の効果で案の定、気持ちの良い低音が出る。
しかし、それも1年程で飽きてきていた。
そんな時に、オークションで香港からの出品でwestern electricのWE177Bというトランスを見つけ、これだ、と思い落札して入手した。600:7000のパーマロイコア使用の昇圧トランスである。
このトランスは前述のブログ、インピーダンス変換器で紹介したWE633Kと同一形状である。
実はあのインピーダンス変換器よりはるかに昔の20数年前に、この入力トランスセットは完成していた。
裏から見た外観と、前回のブログに書いたインピーダンス変換器を上にのせた画像が、これである。
私のWE300Bシングルアンプの改善は、このインプットトランスセットによって終止符を打ったのである。
音域のバランス、音色共に「終止符」という名に相応しい名品であった。
自分で言うのもおかしいが、それ程、重要な信号通過要素になっているのである。