PCMとDSD音源について

現在、私はPCM 44.1Khz以外の音源は使っていません。

1ビット方式に関しては、CDプレーヤーがマルチビットから1ビット化した時代最初のphilipsLHH500が、1ビット機器の最初で最後の音源機器です。

普段愛用のマランツCD34 CDプレーヤーは、14bit/44.1Khzです。

 

bit☓Khzがデジタルの細かさを意味していて、その数値を上げたのをいわゆるハイレゾといい、それをさらに電子回路で進化させたのが、1bit方式DSDと認識しています。

 

しかし、ビットストリームのLHH500ですら、高域はきれいに出ますが低域は満足のいくものではなく、その後、デジタル技術の進歩した音源を使っていません。

 

もちろんDSDの音質が悪いと、言っている訳ではありません。

DSDの音質を楽しむならば、イヤホーンで聴くか、あるいは超高級大型スピーカーシステムとそれなりの部屋が必要になると、思うからです。

 

ついでに、LPレコード等のアナログ音源ですが、私はよく出来たCD音源のオーディオシステムの音より優れているとはどうしても思えません。

 

所詮オーディオの世界は、原音ではありません。原音以下か、原音以上の細かさを実現した音楽の偽物の世界だと思っています。

 

画像で言えば、4K.8Kの世界で絶対に肉眼では見えないものを見る世界です。

 

まあ、人それぞれが心地良さを求め、勝手に音楽を楽しめるのも、オーディオの趣味のよいところです。

TANNOY HPDについて、その10

コーン紙の芯出しが完了したら、ユニット本体を伏せてコネクター端子にボイスコイルの引出し線を半田付けします。意外と忘れやすいです。

 

再度コーン側を天面に向け、最終的にボイスコイルの擦れがないかテストをします。

ここで擦れが発生したら、ダンパー押え金具を再度緩め、前項目のやり直しです。

 

OKならば、矢紙のマイナスネジを全部軽く締め、ダンパー押えナットも適度に締付けて完成です。

 

皮エッジを指先できれいな丸凸になるよう、何度も伸ばします。

出来上がった修理品はしばらくは馴染が悪いですが、使うほどによくなります。

ただ、革を柔かくする目的で革用ワックス等の使用は、かえって硬化させますのでやめたほうが良いようです。

 

これでHPDのメンテナンスは終わりにします。

TANNOY HPDについて、その9

5)コーンの芯出し(これがかなり難しい)

最近の他の方のブログを見せてもらいました。

殆どの方が、同じ方法でボイスコイルの位置決めをしています。

ですから、そちらも参考にしてください。

 

皮革エッジの場合は、エッジでの固定性がなくウレタンエッジより、より自由度があり、位置決めはダンパーの固定が最重点になります。

以下は私の古い記録ノートからの活字転載です。

所々にメモ画がありましたが、それはそのまま切取り画像にて転載いたします。

 

①まず、自然状態で360度ほぼ均等に、矢紙、エッジ、フレームとの寸法を目視でとる。


f:id:we300ba:20210419102502j:image

A.B.が円周上同寸法、つまり外観均等取付をする。

②ダンパーの取付ナットを仮締めにして、ダンパーリングが抵抗のあるスライド状態にする。

③コーン紙をAの方向とBの方向とを複合的に動かし、擦れ音が発生しない様に、ダンパー外周金具をマイナスドライバーで軽くコツコツと叩きながら、ボイスコイルの芯を出す。

これは回転台を回しながら、全周に対してする。


f:id:we300ba:20210419102532j:image

④ダンパーとエッジの固定の順序を逆にすると、芯が出にくい。

つまり、エッジを目視で自然状態で同芯状に固定して、次にダンパーの芯出しをすると容易にセンターが出せる。

⑤参考。

コーン紙に革エッジを貼る時、貼付けしろは3mm程度しかとれない。


f:id:we300ba:20210419102603j:image

 

今回はここまでとします。

TANNOY HPDについて、その8

4)完全に接着完了したコーンアッセンブリーの、本体への取付

 

エッジの接着状態が乾燥したコーンアッセンブリーを、本体フレームに一度はめ込み、ダンパー固定ボルトを軽く締め、エッジの外周をフレームの段差内に合わせ、程良いエッジのたるみを確認しながら、セロテープで本体フレームに仮止めします。

その状態で、ファイルパンチャー等で矢紙取付穴をあけるための位置指定をします。

表面から穴位置を推定、マジックペンで印を付け、一度またコーンアッセンブリーを本体から外します。

慎重にエッジにパンチャーで穴を開けます。


f:id:we300ba:20210415101250j:image

 

穴が空いたら、再度コーンアッセンブリーを本体に差し入れ、まずダンパー固定ボルトを軽く仮締めします。

そして細い両面テープを短く切って、エッジ取付面に何ヶ所か貼り、エッジを本体に不自然ではない形状でたるませながら、これも仮貼り付けしていきます。

 

エッジ全周を均一に丸く凸状になるように、両面テープで貼り付いたエッジを、剥がしたりして修正を加えます。

 

この時、4枚のエッジの繋ぎ目が僅かに重なり隙間のないことを確認します。


f:id:we300ba:20210415101355j:image

 

これでコーンアッセンブリーの取付はひとまず完了です。

次回は正確な固定を紹介します。

TANNOY HPDについて、その7

3)ホーンの錆取り

コーンアッセンブリーが完成したところで、ツイーターホーンの点検をします。

HPDは45年程前の製品ですから、鉄材のホーンが錆一つ無いというのは、稀です。

白サビ程度ならば簡単に補修が出来ますが、錆色に錆びた状態は、面積によっては相当苦労します。

錆は結露によって発生します。

冬寒い部屋に急に暖房を入れますと、ダストカバーを通して鉄材ホーンの表面に細かい結露が生じます。

イギリス本土では湿気も日本程ではなく、部屋も広いのか、薄いメッキでも大丈夫なのでしょう。HPDは日本製のユニット類よりはるかに、お粗末なメッキです。

 

中古品で入手されますと、すでに補修済が多く、この項目はスキップしましょう。

 

白サビ程度なら、サンドペーパーで軽く擦りきれいに布で拭き取るだけで十分です。

その後から、油性のシルバーカラーの塗料を薄めて軽く塗布します。

あまり濃い塗料を厚く塗ると逆効果で、剥離しますから要注意です。

 

白サビ、赤錆共に、ペーパーがけの際はボイスコイルのギャップにセロテープ等を貼り、ゴミが入らない様に注意しましょう。

 

その他、程度の悪化した物はツイーターのダイアフラムまで及ぶ事がありますが、ここから先の分解はあまりお薦め出来ませんので、今回はここで終わりとします。

 

TANNOY HPDについて、その6

2)コーンへのエッジの接合

コーンにエッジを接合するには、回転させながらやるのが効率的です。

特に接着剤を塗布するには、スピードと正確さが必要です。

 

その前に、コーンに付着した古い従来のエッジはカッターの刃の割った部分などで十分掻き落とします。

 

コーンの外周径でくり抜いたボール紙を90度ずつ4等分にして、それをコーン裏側外周に当てて90度ごとに鉛筆で線を引いておき、90度ごとに4枚のエッジが正確に貼り付くように下準備をしておきます。

これが正確でないと、一枚ずつ貼っていき最後にきちっと揃わずオシャカです。

やり直しは、たぶん結果を最悪な状態にします。

接着剤に速乾性がありますから、きれいに仕上げるにはそれなりのスキルが必要です。

 

こうして貼りつけたエッジは、接着面の全周を指先で圧着して完成です。

貼り付けしろは、市販のウレタンエッジと異なり、5mm程です。

 

その後、しばらく乾燥させて完成です。

今回は、ここまでといたします。

 

 

TANNOY HPDについて、その5

1)エッジの型紙の作成、素材の裁断

まずスピーカー直径分の大きさのボール紙を用意して、コンパスで矢印間の直径円を描きます。


f:id:we300ba:20210405124001j:image

次に同心で下図の矢印間の内径を引きます。


f:id:we300ba:20210405124031j:image


f:id:we300ba:20210405124227j:image

ここでエッジへの接着剤糊面を5mmに設定します。c の寸法はエッジをどの位たるませるか、で決まりますが、あまりたるませると安定性が悪くなります。

私の場合はB 寸法を約3.8Cmに設定しました。HPD315Aの場合は、ドーナツ円外径は30.5○、内径は23.0○、その差7.5、その1/2は3.75CmがおのずとB寸法になります。

 

上記のコーン寸法からドーナツ状の描き画を、正確に90°に4等分します。

さらに取付状態の補正として、90°線に対して外径Cの円弧上で下図の様に4mm(HPD315Aの場合)だけ直線状に増寸します。

これは、トライアンドエラーで発案した重要な事です。


f:id:we300ba:20210405133320j:image

上記の黄緑色の部分が、4枚のエッジの1枚分の型紙です。

この型紙になぞって牛革にボールペン等で書込み、さらに裁断したものが、その3のページにアップしてあります。

 

こうして4枚分の分割エッジが出来上り、4枚の突合せ端面は組上がった時にわずかずつ重なりあい、エアー漏れは生じません。

 

牛革は厚さにムラがありますから、出来るだけ薄くて大きな素材が必要となります。

 

今回はここまでといたします。