WE300Bアンプの再検討

初段管を12AU7からソ連製真空管6S3Pに載せ換えただけで、このアンプのバランスが崩れてしまった。

こうなる事はある程度予測が出来たが、結果が最良でなければさらに改良を続けるしかない。

 

音質が良くなっている事は確かでも、システムとして整っていなければ自然に使用頻度は下り、存在意義がなくなるのがオーディオの世界の決まりである。

 

メーカーの技術者はまず測定器とにらめっこで測定結果の最良化を図り、このアンプは搭載使用部品では最良ですと、発表するが、買ったオーディオマニアが惚れ込むのは数週間で、その後何かが違う、と気がつくのである。

そこでスピーカーが悪いんだと、思えば、さらに高価なセットに手を伸ばす。そして次々と買い換えていき、諦める。あるいはオーディオからあしを洗う。

これが現在のオーディオ業界の現実であろう。

 

その選択をしないマニアも真空管の劣化、アルニコマグネットの経年減磁など問題点はいろいろあるが、そこを体力のなくなった高齢者の様に他で補いながら、続けるのがマニアの楽しみでもある。

 

TANNOY HPDは経年減磁すれば低域での制動力が落ち締りがなくなる。

WE300Bは劣化してくれば、中音域は素晴らしいが、高域は中国製の真空度の良い新品300Bにはかなわない。

2回前のこのブログに書いた「12AU7は終わった」としたのは、無帰還での12AU7の当WE300Bアンプでは役目が終わった、という事である。

 

今回の話には、まだ続きがある。

それは次回にする予定です。

WE300B-6S3Pアンプ出力特性測定

完成した改造後のWE300Bアンプの出力波形だけは確認の意味で測定したかったが、なにせ重いので面倒くさかった。

しかし、このまま使い続けるならば一度は確認しておく必要がある。

これが、1Khzの波形が崩れるクリップ直前の波形で、出力は7.0Wである。

クリップが、下の方が上より若干早いので、Rkを微調整すれば、もう少し伸びるかもしれないが、そもそも片チャンネルで7Wも出す事はまったくないので、これで良しとした。

真空管アンプは、実際の音を聴いただけでの推定回路でたいてい問題なく作動してくれるので、すこぶる便利である。

 

ソ連製のこの6S3Pもお勧めである。

 

WE300Bアンプも初段を6S3Pに変更

大昔に製作したWE300Bアンプであるが、中国製300Bアンプでの初段6S3P実装結果、それぞれ一長一短はあるものの、音質が明らかに劣性となり、随分時間と費用を費やしたWE300Bアンプの意味が薄れショックである。

 

それで思い切ってWE300Bアンプにも6S3Pを載せる事にした。

ただこちらのアンプは、初段が12AU7でソケットプラグアダプターの適用はどう考えてもトラブルが起きそうである。

それでWE300Bアンプの方は初段9ピンソケット周りの配線を6S3P専用として、改造に取りかかった。

もう元の12AU7には戻せない。(細かい配線で困難である。)

 

東芝製通測用12AU7を「過去の球」と断定した根拠は、また今度とするが、時代的に遥か大昔に生産された、戦闘機用真空管には勝てなかった事になる。(個人的評価)

正確な表示は6S3P-EB(EV)で単3極管である。

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内部の配線画像を撮る前に、早く結果が知りたいと裏蓋を止めセッティングした後で、内部画像はなく3枚目が完成後外観である。

 

音質は骨格が中国製300BアンプとWE300Bアンプは大差がなくなった。

弦楽器の分解度が上がり清々しい。

低域も締まっている。

WE300Bの方がいくらか音に艶があるが、その分繊細感は落ちる。

 

6S3P周りの回路定数とEp.Rkはほぼ同じに設定してある。

 

またスピーカーであるが、WE300BにはTANNOYのHPDが中国製300BにはJBLのL26が常時接続してある。

これも相互接続変えをしたが、どちらのアンプもJBLの方が良好と言える。但しTANNOYの方が若干響きに優り、その分、分解能が落ちる。

 

なお音源はnetjukePCMで、ジャンルは短時間で比較のしやすいフルオーケストラの歌謡曲カラオケ版である。

 

 

 

 

 

 

6SN7パラ接続代用 単3極管6S3P

先日の単3極管6S3Pの実験の続きである。

今日は露出したMT管9ピンソケットからクリップコードを引き出し、テスターでEp.Ekを測りながら追込んでいった。

3回目で、Ep=130V  Ek=2.40V  Rkは

内蔵既定2.2KΩにクリップで挟んだ抵抗は2.0KΩ、(パラ値1.05KΩ)という結果が出て、早速音を出してみた。

 

これはいける!と直感した。

音楽を聴き続けると、弦楽器がきれいに出ている。透明感もあり、このシャーシの始まりであるEL34のUL接続、EL34の3結、300B-6SN7、300B-6J51P、の中で最も良い音である。ずば抜けて良好な音が出ている。

 

因みに6S3Pの負荷抵抗値は68KΩである。

 

このアンプの製作はこれで終わりになると思うが、Rkの合成抵抗値を底板取外して交換する事にした。

 

GT管ソケットはそのままとして、自作アダプターもそのまま使用する事にした。

 

優秀な真空管に恵まれ、いよいよ楽しくなってきた。

 

今のところ安価なこの真空管は仕上げの良い未使用品であるが、僅かな特性差がある。しかし聴感上は差がない。

 

6SN7パラ接続代用 単3極6S3P実装実験

最近、真空管が高騰している。

特に低周波増幅管が顕著である。

ならば代用球を探そうと、始めたネット活用である。今はAIがあるので、名も知らぬ球の活用に苦労しない。

一方でインフレによる

従来の名球がどんどん価格が上がり、他方で需要のない戦直後時期の戦闘機搭載真空管が沢山ある。

米国製だとwestern electricとそれに関連するブランドも数多くあるが、既に知名度が上がり従来品の低周波増幅管より遥かに高価である。

例えばwe437aは1本38000円で、かつ在庫なしである。

しかし同時期のソ連製が、western electric相当品として多く存在する。

軍用品だから、日本製や中国製は少ない又は皆無である。

こんな物がウクライナ経由なのか、今頃多数出回っている。

片っぱしから、あさりAIで調べていくと特殊な脚ピン配列ではあるが興味津々である。

 

前回ブログのソ連製6j51pも想像以上に結果が良かった。

何十年か前に作ったWE300Bアンプの製作時期は、真空管の選択がある程度限られていて、出力トランスやコンデンサーなど回路部品の交換で音質を決めていた。

しかし今はこうした真空管がたくさん放出されている。

 

脚ピンの配列さえ考慮すれば自由度は極めて高い。

 

そこで前回ブログの6j51pの時の様に、GT管→MT管のアダプターを製作する。GT管ソケットは10個買った。

今回の6S3Pはカソード抵抗を低くしてIPを大きくとる作動特性が推奨であるが、そんな事は後回しでまずは現用300B アンプでテストをしてみるf:id:we300ba:20260821070450j:image

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テスターで電圧を測ると、Ek=4.3V

Ep=192Vである。従ってRkが2.2KΩだからIpは2mAである。

そして、出てきた音であるが前回ブログの6j51pとはまた変わり、比較すると6j51pの時の低域量感はスッキリして、低域の伸びは良く全帯域フラット感があり、爽やかな音である。

まあ、Rkをもっと下げればまた音は変わるが、しばらくはこのままで使ってみよう。

 

6sn7パラ接続代用5極管3結

6j51pというロシア製5極管をフリマサイトで未使用品4本1400円送料込みで入手した。

購入前にgoogle AIでスペックを調べると

 

【3結時の主な電気的特性(目安)
高Gm管であるため、3極管接続にすると非常に高い増幅率(μ)と低いプレート内部抵抗(rp)を持ち、オーディオアンプの強力な電圧増幅段やドライバー段として優れた直線性を発揮します。 [1, 2]
増幅率(μ): 約 50 〜 60
相互コンダクタンス: 約 15 〜 20 mA/V
プレート内部抵抗: 約 2.5k 〜 3.5k Ω
最大プレート損失: 合計で 約 3W 未満(5極管時の規定値 】

 

との明記がある。

前述のブログ300Bシングルアンプは回路単純目的で6SN7はパラ接続にしてある。シングルの2倍まではいかぬ増幅率だが、この6j51pを使えばゲインが上がると画策して、この真空管が到着前に6SN7パラ接続→6j51p3結なるGTプラグの上にMT管ソケットを付けたアダプターを作っておいた。f:id:we300ba:20260724100524j:image

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配達された6j51pを早速装着してみた。

音質は6SN7とはガラッと変わり、ゲインが上がり低域の厚みと量感がすごい。

まだ計測等はしていないが、しばらくこのまま使用して様子を見ることにした。

この球、お薦めです。

 


 

 

300Bシングルアンプ改善後の画像

前述の300Bアンプのさらなる改善をしようかな、と思い久しぶりに棚から下ろし作業用キッチンワゴンに載せ居間に持ってきた。

しばらく使用してきて問題がなく音が出ているので、もう少し音質を良い方向に変わらないか検討するためである。

まず先に前回までの改善後画像を上げてみた。
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底板が鉄板であるが、300BのフィラメントDC点火用ブリッジダイオードの放熱器として作用している。

 

作業し始めてすぐに手が止まった。

最初、半田付け手順書をまず描きそれに従って製作してきたので、部分的に手を加えるには、その段階まで逆に分解しないと出来ないのである。

 

300Bアンプと言っても最低限の部品で構成すれば、ここまで密になることはないだろうが、やはり使用中のトラブルは避けたいので、OPTとB+の間に左右独立した即断ヒューズをつけたりしてあるので画像の通り手を加えるスペースがないのである。

20Wのホーロ抵抗器は金具を使わず、スルーホール基板に太めの引出し線があるソリッド抵抗で共どめ半田付けがしてある。これなんかは、製作時には可能でも分解時は容易ではない。

 

今回の製作例はそう言った意味では失敗であるが、まあそう簡単にトラブルは生じまい。