2021-01-01から1年間の記事一覧

さらに音質向上ミニワットアンプ

一つ何かを作ると、最大限性能を目指すのがマニアである。 たわいのない僅かに0.4Wのアンプに、WE300Bと同等の情熱をかけるのである。 ところで昨日完成したミニワットアンプだが、今朝一番で負帰還をかけたらもっと良くなる。と思ったら朝一番で実行である…

ミニワットアンプが完成しました

先日来から暇をみながら製作中のミニワットアンプが、完成しました。 まず、回路図です。 何度かトライアンドエラーで修正しました。 やはり、音質の要は出力トランスのBP間の0.005μFでした。 電源ハムは皆無ですが、信号系の原因でしょうか、僅かに片chから…

ミニワットアンプの配線編

先日、配線直前の段階で終ったミニワットアンプの配線を始めました。 その前におことわりしておきます。 このアンプは電気回路的にはフューズを設けているが、ボール紙のシャーシーです。 使用中はその場を離れない、電源を入れっぱなしは厳禁です。(メーカ…

初心に帰りミニワットアンプを作り始めた

今頃になってこんなアンプを作り始め、何の意味があるかわからないが、昔のラジオレベルの音が聴きたくなって作り始めた。 その過程をブログに収めたいと思う。 そうは言っても金属加工は面倒くさい。 それで、目についた虎屋のミニ羊羹詰め合わせの箱を使う…

繰返されるオーディオ機器の歴史

お金がダブつき始めると、趣味の分野の製品開発が旺盛になり製品価格も高額になる。 もちろん中古品でも驚くような価格で流通が始まる。 例えば真空管アンプであるが、かなりの種類が出てきている。 最近、トライオードがリーダー的存在でWE300Bのレプリカで…

復刻版WE300Bを買うか迷う

復刻版のWE300Bが発売された。 https://news.yahoo.co.jp/articles/96235cfe80b8679d3ec523e24d4de0bda24b3375 新技術投入の自信の復刻版だそうである。 1988年に製造終了後も、市場の要望で2度の復刻版が販売されている。 復刻の度に言われるのが、真空度が…

アンプの自作をやってみよう

最近のオーディオ機器に関して思う事を述べてみたい。 まず、オーディオ機器は大昔から低価格帯から超高級品まで、いつの時代にも存在する。 高級品への音質表現をいわゆる愛好家は、音という感覚に対して、あまさ、艶、歯切れ、骨格、······などなどの表現…

アナログレコードとCD

アメリカの音楽市場で、アナログレコードLPがCDの販売額を上回ったそうである。(2021.11.10NHKネットニュースによる) その理由は、まあいろいろあるようだが、すでにLPレコードを卒業してしまったCD愛好家は、まずLPに戻る事はない。 通信配信の時代で、CDす…

QUAD405のメンテナンスその2

現在、このQUAD405のアンプ基板はレプリカとして中国市場で流通しています。 中国という国はモノマネが大昔から上手く、デザインなんかも、日本製そっくりの製品が出回った時期があります。 今は世界中の有名品のレプリカを生産しています。 まあ、そっくり…

QUAD405のメンテナンスその1

現用中のQUAD405は、かなり以前にメンテナンスをした。 電源のコンデンサーが容量抜けをして、ハム音が出たからである。 ついでに、基板上の焼け色の金属皮膜抵抗とケミコンもすべて交換した。 その詳細は次回にするとして、今回はQUAD405の電源フィルターコ…

WE300Bアンプ用入力トランス

WE300Bシングルアンプの音源として、マランツCDプレーヤーCD34を常用しているが、直接ではゲインが足りない。 最初はタムラのインプットトランスTKS-24を使用していた。このトランスは600:100000Ωという昇圧比を誇る物である。周波数特性も極めて良い。 とこ…

WE755Aレプリカスピーカー

WE755Aのレプリカを、サウンドベース555から購入して7年が経つ。 ランドセルという小さなBOXに入れた市販品もあり、なるべく小形を目的として箱材のしっかりしたヤマハのギターアンプBOXを、オークションで2個入手した。 これはスピーカーユニットの保護を兼…

TANNOY HPDについて、その10

コーン紙の芯出しが完了したら、ユニット本体を伏せてコネクター端子にボイスコイルの引出し線を半田付けします。意外と忘れやすいです。 再度コーン側を天面に向け、最終的にボイスコイルの擦れがないかテストをします。 ここで擦れが発生したら、ダンパー…

TANNOY HPDについて、その9

5)コーンの芯出し(これがかなり難しい) 最近の他の方のブログを見せてもらいました。 殆どの方が、同じ方法でボイスコイルの位置決めをしています。 ですから、そちらも参考にしてください。 皮革エッジの場合は、エッジでの固定性がなくウレタンエッジより…

TANNOY HPDについて、その8

4)完全に接着完了したコーンアッセンブリーの、本体への取付 エッジの接着状態が乾燥したコーンアッセンブリーを、本体フレームに一度はめ込み、ダンパー固定ボルトを軽く締め、エッジの外周をフレームの段差内に合わせ、程良いエッジのたるみを確認しながら…

TANNOY HPDについて、その7

3)ホーンの錆取り コーンアッセンブリーが完成したところで、ツイーターホーンの点検をします。 HPDは45年程前の製品ですから、鉄材のホーンが錆一つ無いというのは、稀です。 白サビ程度ならば簡単に補修が出来ますが、錆色に錆びた状態は、面積によっては…

TANNOY HPDについて、その6

2)コーンへのエッジの接合 コーンにエッジを接合するには、回転させながらやるのが効率的です。 特に接着剤を塗布するには、スピードと正確さが必要です。 その前に、コーンに付着した古い従来のエッジはカッターの刃の割った部分などで十分掻き落とします。…

TANNOY HPDについて、その5

1)エッジの型紙の作成、素材の裁断 まずスピーカー直径分の大きさのボール紙を用意して、コンパスで矢印間の直径円を描きます。 次に同心で下図の矢印間の内径を引きます。 ここでエッジへの接着剤糊面を5mmに設定します。c の寸法はエッジをどの位たるませ…

TANNOY HPDについて、その4

今回からHPDの実際のメンテナンスの紹介をしたいと思います。 準備するものは次の物ですが、まず言える事は決して急いで作業をしない。 2〜3日位では無理で、1ヶ月はかけたいところです。 100円ショップなどで売られている直径30Cm程の回転台、コンパス、ボ…

TANNOY HPDについて、その3

TANNOYのHPDが総分解、再組立が出来る事は、多くの人がご存知です。 HPD愛好家は、たいてい1組どころか2〜3組スペアにお持ちであると思います。 従って、エッジ交換はネットを検索するとたくさん出てきます。 しかし、純正のエッジだけの販売は日本代理店のT…

TANNOY HPDについて、その2

話が前後しましたが、TANNOYスピーカーのメンテナンスと言えば、まずエッジの交換があげられます。 何をするにも、まずウーハーのコーン紙をフレームから外す事になり、その時ウレタンエッジは破れてしまいます。 時々、ウーハーのセンターキャップまで破り…

TANNOY HPDについて、その1

TANNOYスピーカーとの付合いは長く、50年近くになります。 TANNOYのスピーカーユニットは、日本の気候には適応力がなく、大昔の物である事から程度の良い物はかなり少なくなって来ていると思います。 TANNOYのスピーカーユニットは、ご承知の通りデュアルコ…

300Bシングルアンプの難しさ、その8

300Bシリーズも、これが最後です。 残る最後は特に問題のない信号回路です。 私の作ったWE300Bシングルアンプは、いくつもの製作段階があり、初期はタムラの段間トランス、出力トランス、パワートランスでかためた壮大なものでしたが、アンプの細かいチュー…

つい最近の自作品

何か作り上げる事は、楽しいことです。 つい先日、トランスによるインピーダンス変換器を製作しました。 ご存知の方も多いと思いますが、音源CDをそのままPCM非圧縮で、しかも超高速でHDDに転送出来る機器があります。 例えばnetjukeがそうですが、アンプは…

300Bシングルアンプの難しさ、その7

私の現在使用中のWE300Bシングルアンプの電源回路です。 記憶に基づき手書きで画像にしました。 PTのAC電圧が350V X2ですから、DCピーク電圧はおよそ最大490Vとなります。 しかし、タイマーリレーRLスイッチにより電源オンから20秒間は15KΩを通してコンデン…

300Bシングルアンプの難しさ、その6

上記はウエスタンエレクトリックのWE91Bアンプの回路図です。 電源フィルターにある電解コンデンサーにパラに入っている100KΩは、前述のブログのレビュー文にある、ディスチャージ用ではなく、単なる耐圧不足の電解コンデンサーのシリーズ接続の印加電圧均衡…

300Bシングルアンプの難しさ、その5

小間切れブログで、申し訳ありません。 思い出すままスマホでアップしています。 次に気がついたのは、電源のフィルター回路です。 現代の300Bシングルアンプの電源回路は、殆ど大昔の原器からかけ離れています。 測定器を使って残留ノイズをmV単位で測る時…

300Bシングルアンプの難しさ、その4

アンプを作ると、すぐに周波数特性などを測定する方がいらっしゃいます。 実は、周波数特性と聴感特性は違うのです。 勿論、聴覚神経は人それぞれですから、すべての人々に共通な特性は周波数特性の測定結果と言う事が出来ますが、測定結果の良いアンプがす…

300Bシングルアンプの難しさ、その3

300Bアンプで一番不良率の高い部品は、多分真空管300Bそのものであろう。 老衰で亡くなる300Bは少ないと思われる。 設計の不十分な300Bアンプは、やはり一番弱い真空管そのものが背負う事になる。 言ってみれば、300Bのフィラメントはアンプのフューズのよう…

300Bシングルアンプの難しさ、その2

WE274A(B)という有名な整流管があるが、WE300Bとほぼ同じフィラメントの加熱速度を有しているが、他のメーカー製品では整流管と出力管が作動開始が同期しない。 その他半導体によるB電源供給、フィラメント用定電圧スイッチング電源もある。 これらはもっと…