TANNOY HPDについて、その5

1)エッジの型紙の作成、素材の裁断

まずスピーカー直径分の大きさのボール紙を用意して、コンパスで矢印間の直径円を描きます。


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次に同心で下図の矢印間の内径を引きます。


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ここでエッジへの接着剤糊面を5mmに設定します。c の寸法はエッジをどの位たるませるか、で決まりますが、あまりたるませると安定性が悪くなります。

私の場合はB 寸法を約3.8Cmに設定しました。HPD315Aの場合は、ドーナツ円外径は30.5○、内径は23.0○、その差7.5、その1/2は3.75CmがおのずとB寸法になります。

 

上記のコーン寸法からドーナツ状の描き画を、正確に90°に4等分します。

さらに取付状態の補正として、90°線に対して外径Cの円弧上で下図の様に4mm(HPD315Aの場合)だけ直線状に増寸します。

これは、トライアンドエラーで発案した重要な事です。


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上記の黄緑色の部分が、4枚のエッジの1枚分の型紙です。

この型紙になぞって牛革にボールペン等で書込み、さらに裁断したものが、その3のページにアップしてあります。

 

こうして4枚分の分割エッジが出来上り、4枚の突合せ端面は組上がった時にわずかずつ重なりあい、エアー漏れは生じません。

 

牛革は厚さにムラがありますから、出来るだけ薄くて大きな素材が必要となります。

 

今回はここまでといたします。