製作後、再三の改良で完成した6P23Pシングルアンプだが、音質は良いが、どうも10M側で一定の周波数でピークやディップが感じられる。(発振器でスイープ測定)
長年使用して来たヤマハのスピーカーNS10Mであるが、ダイヤトーンのP610の小型BOX(10Mとほぼ同形)を引っ張り出して来て接続換えをやってみた。
案の定、610Bでは何の問題もなく良い音である。
そこで、ネットで調べたら数多く出てくるわ、ネットワークのコンデンサー容量増加問題。
早速ウーハを外して、その奥にあるネットワークのコンデンサーを片端子だけ外し容量測定である。
表示2.7μFのMPコンがパラに2個で5.4μFという事になるが、これが何と実測値8.2μFある。
この件はネットの記事と一致するが、多分このコンデンサーを適正値の別物に交換しても音は良くならない筈である。
すでにウーハー側のエッジは硬化して、前述のタンノイスピーカーのブログ内容同様に牛革エッジに交換済であるが、ツイーター側もドーム振動盤と同体のエッジは硬化している筈である。
デジタルアンプではあまり感じなかった高域のビビリを検出してしまうのも、直熱管シングルアンプの特徴である。
昔から、真空管アンプにシングルコーンスピーカーを使うことが良好であった事が、今さらながら再確認できる。
結局、2.7μFのコンデンサーを1個外し、残り1個だけにして実測値4.1μFの仕様となった。
それでも若干高域の暴れがあるが、まあこれで良しとした。
古いスピーカーは名機であっても、経年変化は避けられない。
何をすれば正解か。メーカーの無響室でなければ対策はないのである。
ビンテージ名機であるから、抜群に音が良い。はウソである。(そこそこ使えるが)