まず一番難しいのが、300Bのフィラメント電圧の管理である。
電力会社の供給電圧は100V±7Vに規定されているらしい。(不確か)
実際、105V位が、一般的である。
高いほうが電力会社は電力量が増え、増収につながる。
これは、ソーラーシステムが普及して、末端電圧がコントロール出来ないからであろう。
この状態で300Bを作動させ続けると、まず短期間でまずフィラメントが切断する。
いわゆる、昔の電球のたま切れである。
WE300Bを使用していた大昔の先輩諸氏は、当時電力会社の供給電圧が97V位の頃でも、300Bのフィラメント電圧は規定の5Vの5%ダウンに減圧していた。
WE300Bのフィラメントは、最近のアンプの画像にある様な、ピカと光ってはいない。
細い赤色の線である。
注意しなければ、フィラメントの光は見えないのである。
最近の中国製の300Bは少し輝き過ぎる。
これは、フィラメントが断線するのが速いと言う事だ。
ピーンと張られたフィラメントは断線すると、前回のブログのレビュー記事のように真空管不良によるショートと解釈されやすいが、本当はフィラメントが切れて、他の電極に接触して、思わぬ事故に発展するのである。
現在、フィラメントの電圧管理のしっかりしたアンプは少ないようである。